2015年05月27日

面白みに欠ける


14日は、成人の日。
大人への一歩を歩み出す日とされ、各地で祝う会が開かれる。
そんな新成人に、辞書でもプレゼントと思うが、
最近は、電子辞書となり、スマートフォンの中にも入っていて、
紙でできた辞典などは、
かさばるだけという認識になってしまったようだ。
辞書と言えば、戦後、最も権威があったのは、岩波の『広辞苑』だった。
現在、国語辞典として収録語数で一番多いのが、
約50万語を収める『日本国語大辞典』(小学館)。
どちらも、言葉の意味を探るには、適切かもしれないが、
面白みに欠ける。
そこで、面白いと言えば、三省堂『新明解国語辞典』。
主幹の独特な解釈が入っていて、
「おい、おい、国語辞典なのに、そんな勝手な解釈を言っていいのか?」という
気持ちにさせられるが悪い気はしない。
世界で最も読まれた辞書と言えば、
A・ビアスが編集した『悪魔の辞典』だろう。
世の中をシニカルに見詰めて、毒舌を詰め込んだようだ辞書。
(決して言葉の辞典ではない。)
時々開いて、毒舌を楽しんでいる。
その中、人生の行路について書かれた箇所に、
「悔い多き老年時代。
罪多き壮年時代。
愚行に満ちた青年時代。
白痴も同然な幼年時代。」というのがあるが、
つい、頷(うなづ)いてしまう。
成人の日、
彼の言葉を借りて、この日を表現すると、
「白痴 同然から、愚行に満ちた時代への移行の日」ということになる。


同じカテゴリー(fg)の記事
 去年の暮れの事だった (2015-06-12 15:46)
 侮るなかれ (2015-06-11 12:29)
 この一節が (2015-06-08 17:57)
 フランス人が (2015-06-08 11:23)
 このような踊り字 (2015-06-03 18:00)
 それもそのハズ (2015-06-03 12:42)

Posted by opfj at 11:35│Comments(0)fg
上の画像に書かれている文字を入力して下さい
 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。